蕾
スクール近くの緑道
桜が咲きはじめている
蕾がふくらんで
おしゃべりを我慢している
女の子たちみたい
もう間もなく
いっせいに薄桃色に染まりながら
あちこちでくすくす笑い声がするみたいに
楽しげなおしゃべりのような花が咲く
我が家の娘たちも
蕾のような季節
もう小さな子どもじゃなくなって
すっかり大人びてきた
でもまだ娘のすがすがしい美しさはなくて
ちょっとぎこちない蕾
・・というか、さなぎ?
もうふわふわしていないし
可愛く甘えたりしない
ママとしてはなんだかつまらない
時には
「ママは私を思った通りに作り上げたいの?」
なんてナマイキな発言も飛び出す始末
が~ん
大きくなぁれ大きくなぁれ
って育ててきたのだから
生意気でしっかりしているのは
のぞむところ・・・なんだけど、ね
連休中は毎日仕事で家にいなかった
今夜帰宅して
もうベッドに入っている娘の部屋をのぞくと
布団から目を出した二人が
一斉におしゃべりを始める
昨日見た夢の話
自転車で遠くまで行った話
今日見たテレビの話
水道の蛇口をひねったみたいに
3日分のおしゃべりがざぁっと飛び出す
「ママ、聞いて、あのね、あのね
緑道の桜咲き始めてたよ!」
子どもと娘の間のサナギさん
もとい、蕾さん
あと何回桜が咲いたら
あなたたちも美しく咲くかしら
春よ来い来い
でも、あと何回
一緒に桜の緑道を歩いてくれるかしら?
こんなこと言っていると
「ママって感傷的よね」
とか言われちゃうんだろうなぁ








